01' 大窓 偵察

 

 10月7日、馬場島から大窓へのバリエーションルートの偵察に行ってきました。
 大窓・池の平山では終戦まで鉱石を採っていたそうで、当時大窓には櫓が建っていたそうです。そこで採れた重たい鉱石は担いで馬場島まで下りていたくらいだから、当然登ることは可能でろうと考えました。
 また、以前大窓から下られたという方から「谷右岸側の尾根には索道があるらしい」という話を聞いたので、索道さえ見つけられれば大窓はもらったも同然。もしかしたら「池の平山か大窓の頭まで足をのばし、針山状態の剱岳を見られるかも」と延々図太いことを考えながら馬場島へむけ朝5時に自宅を出発。しかし、そう甘くはなかった。
三の又  馬場島の取水口から出発して1時間45分。特に問題もなく三の又に到着。
 ここは以前偵察に来た時不安定な雪渓に一面覆われていましたが、今はほとんど消えていました。
 三の又はその名の通り3つの谷が合流するポイントで、まず最初に出てくるのが写真の東仙人谷です。出合には約10m程度の滝を持っていました。
三の又  さらに40mほど進むと残り2つの谷の出合があります。
 ここも写真の通り出合には立派な滝を持ち、簡単には突破できないことを知ります。

 写真右側が小窓からの谷(西仙人谷)の滝は約20m、写真左側が大窓からの谷の滝で約15m。
大窓  写真は大窓です。
 大窓への谷は見るからに落石の巣状態で、谷をまともに登るのは難しいと思います。
 噂の索道を見つけられれば目処は立ちますが、仮に見つけられたとしても踏まれていないと思うので、ひどい藪こぎが予想され、どうも思っていた以上に大窓への道は険しいようです。

小窓からの谷(西仙人谷)  結局3時間以上粘りましたが索道すら探すことができず、三の又少し下流で昼食をとり、帰ろうかなと思いフと見ると小窓尾根側に30mほどの高台のような盛り上がりがあり、そこから小窓からの谷(西仙人谷)を見られるかもとということでガレた斜面を攀じ登ります。
 登り切って小窓からの谷(西仙人谷)を覗いてみるとそこは日中なのに薄暗く、大きな割れた雪渓で上流は覆われ、とても危険な谷という印象です。
 池ノ谷と違いここはおそらく携帯の電波が届かないハズです。池ノ谷以上に危険な印象を持ちました。

戻る